1937年1月1日

革命の一夜が明け、国王無きクイリナーレ宮殿に入場したイタリア共産党の面々。
彼らは贅を尽くされた装飾の数々と絢爛極まる執務室に驚かされながらも、新たな城主として着々と準備を整えていた。

ルイージ.png「同志書記長、閣僚人事の発表原稿です。ご確認下さい」

トリアッティ.png「ありがとうルイージ君。見たところ選定時からの変更点はないようだな。これ以外の候補がいないのでは仕方がないが…」

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国家元首権力に飢えた扇動家戦時における好戦性:+0.2/月 平時における好戦性:-0.5/月 独裁国家との同盟の可能性:+25%
政府首班権力者の腰ぎんちゃく消費財の需要:+3% 国民不満度の上昇率:-5%
外務大臣イデオロギーの闘士友好度を上げる:66% 交渉開始:25%
軍需大臣歩兵重視設備再編期間:-5% 歩兵の研究:+10% 歩兵の生産修正:-5% 自動車化歩兵の生産修正:-5%
内務大臣情け深い紳士外国のICの使用:+5% 外国労働力の使用:+5%
情報大臣政治分析の専門家クーデターを画策する成功率:+20% 友好度を上げる成功率:+20% 大臣暗殺成功率:+5% 中傷工作成功率:+5%
統合参謀総長人海戦術論者労働力の増加:+25% 歩兵の生産修正:-5%
陸軍総司令官軍備優先ドクトリン物資消費量:-15%
海軍総司令官外海ドクトリン空母・軽空・軽巡・駆逐・輸送防御戦闘修正:+5% 潜水艦・原潜防御戦闘修正:-10%
空軍総司令官陸軍支援ドクトリン近接・戦術攻勢・防御戦闘修正:+5%生産修正:-5%

ルイージ.png「それにしても、同志グラムシと此の晴の日を迎えられないことは本当に残念です」

イタリア共産党の父とも言えるアントニオ・グラムシは、1937年現在、スイスのサナトリウムへ入退院を繰り返している。
健康上執務が取れる状況では無く、また本人たっての希望からトグリアッティに全権が委任されていた。

トリアッティ.png「万一のことがあれば、取り替えしがつかまい。その分同志ルイージには彼の分まで働いてもらうから覚悟したまえ。さて、早速で悪いが君の初仕事だ」

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民族意識を自由の庇護者的志向に変更

ルイージ.png「承っておきます。それから同志書記長、一つ嬉しいご報告が」

トリアッティ.png「なんだね?」

ルイージ.png「ソビエト及びフランスから祝電と各種技術供与の申し出を受けております」

トリアッティ.png「謝辞を伝えてくれ。無論、我々も受け取ってばかりでない事を添えてな」

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「国内では勤労人民の働きが正当に評価される体制を建設するつもりだ。 現段階ではファシスト達の卑劣なサボタージュにより生産能力が落ちているが…彼らを排除することが出来ればじきに回復するだろう」

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天才的実務家と工業分析の専門家はウスティカ島へ配流された

ルイージ.png「軍の上層部も我々へ同調しているようです。上級士官を政治犯として訴追しないことを条件に、我々の指揮下に入ると言っています」

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「よろしい。我々は明日の声明を以って第四インターナショナルへ正式加盟する。
偉大なるレーニンの教えに基づき、搾取も抑圧も存在しない理想的社会主義を実現していこうではないか」

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1937年3月3日

トリアッティ.png「そういえば国外追放されたムッソリーニ氏だが…」

ルイージ.png「ドイツへ亡命後はヒトラーの私的政治顧問という形で職を得たようですね。それがどうかされたのですか?」

トリアッティ.png「いや...今朝の報告なのだが、彼は命知らずなのかね?」

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トリアッティ.png「我々の許可無くリビアの現地視察を行っているそうだ」

ルイージ.png「……。逮捕しますか?」

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「もう遅い。帰国の船は昨夜トリポリから出港してしまった。
それに、国民は彼が行った数々の犯罪行為と欺瞞に満ちた政策について知っている。今更何ほどのことも出来ないだろう」

ルイージ.png「しかし、反乱の芽は摘むに越したことはありません。今日以降政治方針を修正し、より強力な締め付けを行っていきます」

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1937年3月25日

ルイージ.png「同志書記長宛に、ユーゴスラビア政府から外交文書が届いております」

トリアッティ.png「残念だがこの申し出は受けられない。条約の締結は"未回収のイタリア"を放棄することを意味する。大方、イタリア国内の混乱に乗じて外交問題を解決しようという腹だろう」

ルイージ.png「分かりました。ユーゴスラビアの野心を目の当たりにし、世論も同志の決断を支持するでしょう」

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1937年4月30日

ルイージ.png「陸海軍に先んじて、空軍の近代化計画が開始されました」

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「現有戦力の装備改変も含め、迎撃機24個師団6個軍の創設が予定されている。ドクトリンの研究もバルボ元帥を中心に進めていきたまえ」

1937年7月6日

ルイージ.png「産業改革の計画における工場第二群が完成したようです。これにより我が国の工業力は90にまで増加。研究ライン数も7本へ上昇しました」

トリアッティ.png「大変結構。工業力に余裕が出来次第、軍の動員を少しずつ開始しよう。火急では無いが何分時間が掛かりそうだからな」

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1937年9月11日

トリアッティ.png「時に同志ルイージ」

ルイージ.png「なんでしょうか?」

トリアッティ.png「世界はここ10年、平和による繁栄を享受してきた。しかし永遠の繁栄が無いように、いつの日か再び嵐がやってくるだろう」

ルイージ.png「問題はそれが北から来るのか、はたまた西の洋上からやってくるのかという事ですね」

トリアッティ.png「そうだ。我がイタリアは半島国家であり、地政学上陸海軍の双方に力を入れる必要があるだろう。しかし工業力は有限だ。有限であるが故に私は一つの指針を考えた」

ルイージ.png「お聞かせください」

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「なるほど、我が同盟国ソビエトは世界最大の陸軍を所有している。フランスは先進的な航空技術と空軍を所有している。これらと協力すれば、如何なる敵にも対処が可能だ。
しかし、海軍はどうだ?三ヶ国とも米英には大きく遅れを取り、伊仏は屈辱的な建艦制限まで設けられてしまっていた」

ルイージ.png「しかしワシントン条約が失効した今、我々を縛るものはありません」

トリアッティ.png「ならば、このイタリアは海軍を増強すべきだろう。マーレ・ノストラ*1を実現する為に、より強くより速い艦艇を増産するのだ」

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「しかし同志書記長、ドイツの陸軍、イギリスの海軍は世界屈指の精強さを誇っております。
米英に匹敵する大艦隊を作り上げたところで、あの陸軍にはどう対処するのでしょうか?」

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「伊墺国境には、マジノ線に劣らぬ要塞陣地を構築しようと考えている。
仮にドイツがオーストリアを通過してきたとしても、国境線で立ち往生することになるだろう。あとは疎かになった後背へソビエトがナイフを突き立てるだけだ」

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ルイージ.png「なるほど。グレートウォーの塹壕戦を再現する訳ですか」

トリアッティ.png「もはや一国のみで国防を論じる時代は終わった。私はこのプロジェクトを第四インターナショナルの共通認識とする為、次のコミンフォルムで裁定に掛けようと思う」

第2回コミンフォルム大会でトグリアッティ書記長が提唱した共産陣営の防衛戦略は、多くの賛同意見を以って可決される。
イタリア国境の要塞線は"人民の壁"と名付けられ、マジノ線の設計に携わった技術者の派遣など多国間協力が約束されたのだった。

前回
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The Red Father


*1 "我らが海"の意

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Last-modified: 2015-03-16 (月) 04:38:54 (1225d)